どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説
写真:真早流結実

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真早流結実

プロフィール写真をはじめ、モデル広告撮影や、ミセス関西コレクションオフィシャルカメラマン、愛知県大府市パンフレット専任フォトグラファーとして行政関係の撮影も行うなど幅広く20年近く活躍している。

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【目次】

  1. はじめに
  2. そもそも遺影にする写真に決まりやルールはない
  3. どんな写真なら遺影に使えるの?適切な遺影写真の選び方
  4. 遺影にしたい写真が現像プリント写真、または写真データで選び方は変わる?
  5. 選んだ遺影の写真を加工修正することも可能
  6. 遺影写真を選んだら用途にわせて額縁やフレームに合わせてリサイズする
  7. 親族が遺影を選ぶのは意外と大変!遺影は生前撮影がおすすめ
  8. 遺影の選び方のまとめ

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はじめに

終活を意識した時に「遺影はどうしよう?」と考える方も多いです。
遺影写真について

「遺影写真って決まりやルールってあるの?」
「どんな写真を選べばいいの?」

などと、遺影写真の撮り方や選び方について疑問を抱いている方も多いかと思います。

遺影で使う写真には、基本的に決まり事やルールはありません。
しかし、故人らしさの伝わる写真を選ぶことがおすすめです。

この記事では、遺影写真はどんな写真が良いのか、適切な遺影の選び方について解説していきます。
選び方だけでなく、これから撮影を検討する際にはどこで撮影すれば良いのかなども、併せて解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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そもそも遺影にする写真に決まりやルールはない

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説1

遺影にする写真には、基本的には決まりやルールはありません。
近年、パソコンなどを使って簡単に背景や服装の合成ができるため、スナップ写真を遺影に活用することも可能です。

決まりやルールが無いとはいえ遺影写真のマナーとして、表情や雰囲気など、その人「らしい」人柄の感じ取れる写真を使用する必要があります。
なぜなら、遺影は通夜や葬儀、遺影を見るタイミングで故人を追悼、思い返すために使う写真だからです。

厳格な決まりやルールはない遺影写真ですが、故人らしさの伝わる写真を選ぶと良いでしょう。

どんな写真なら遺影に使えるの?適切な遺影写真の選び方

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説2

急逝した故人の葬儀前。葬儀に向けた準備は色々と大変です。
そんな中、膨大な数の写真を探して遺影を選ぶのは容易ではありません。

そこで、事前に遺影に向いている写真とはどんな写真なのか、適切な遺影写真の選び方を知っておきましょう。

遺影に使える写真というのは、

  • (1)顔が大きく写っている
  • (2)ピントが合っている
  • (3)カメラ目線
  • (4)顔に影や人が写り込んでいない
  • (5)撮影期間が1~5年以内
  • (6)故人らしさを感じられるか

の、上記条件を満たした写真を選ぶと良いです。
一つずつ具体的に解説していきましょう。

【遺影の選び方1】顔が大きく写っている

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説2

遺影の選び方一つ目は、顔が大きく写っている写真を選ぶことです。

一般的な遺影のサイズは四つ切りサイズであるため、ほとんどの写真を元のデータから大きく引き伸ばして使います。
顔が小さく写っている写真では、データを引き伸ばした時に画質が悪くなってしまったり、ボケてしまい顔の表情がわかりにくくなってしまったりする場合もあるのです。

可能な限り、故人の顔が小さく写っている写真だけでなく、顔が小さく写っている集合写真も、避けるようにしましょう。

大きさの目安として、10円玉よりも顔が大きく写っているものを選ぶと良いです。
顔が大きく写っているアップの写真を選ぶことで、画質の綺麗な遺影写真が残せます。

【遺影の選び方2】ピントが合っている

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説4

故人にピントが合っていない写真は、遺影としてふさわしくはありません。
遺影は写真を引き伸ばして使うことがほとんどなので、ピントがしっかりと合っているものを使わなければ、印刷した時にボケた写真に仕上がってしまいます。

例えば、L版の写真ですでにピントが甘く感じる写真は、どれだけ表情が良くても選ばない方が安心です。
使いたい写真のピントが合っているか不安な場合は、スマートフォンやパソコンなどの端末でデータを確認し、まつ毛の先までピントが合っているか確認してみてください。
まつ毛までピントが合っている写真でしたら、データを引き伸ばして使っても問題なく使用できるでしょう。

【遺影の選び方3】カメラ目線

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説5

遺影として選ぶ写真は、故人がカメラ目線の写真を選ぶと良いです。

カメラ目線の写真を選ぶことで、葬儀の参列者が遺影の目を見てお別れをすることができます。
遺影を通して故人の目を見つめることで、まるで向かい合って話しているかのような気持ちになれるのです。
故人らしさがあれば必ずしもカメラ目線でなければいけない、という決まりごとはありませんが、参列者や遺族のために、できる限りカメラ目線の写真を選びましょう。

【遺影の選び方4】顔に影や人が写り込んでいない

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説6

遺影写真を選ぶ際には、顔に影や人が写り込んでいないか確認しましょう。

顔に影や人が写り込んでいる写真を使ってしまうと、写真を引き伸ばした時に違和感を感じてしまったり、故人に注目しにくい写真となってしまいます。

多少の写り込みは加工修正でカバーできますが、できれば顔に何も写り込んでいない方が写真も綺麗に仕上がるのです。

【遺影の選び方5】撮影期間が1〜5年以内

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説7

遺影に選ぶ写真は、撮影期間が1〜5年以内の写真が望ましいです。
遺影写真とは、遺族や葬儀の参列者が故人を偲ぶために用いられます。
若い頃の写真など、あまりにも過去の写真を選んでしまうと、違和感を感じてしまったり、生前の人柄を感じ取ることが難しくなってしまう場合もあるのです。

周りの人が見慣れている姿の写真を残すことで、故人との思い出を振り返りながらお別れができるので、あまり大きな変化を感じない1〜5年以内の写真を選ぶようにしましょう。

ただし、若い頃の写真しか残っていない、という理由で闘病中や亡くなる直前に、無理に撮影する必要はありません。

【遺影の選び方6】故人らしさを感じられるか

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説8

遺影写真の選び方6つ目は、故人らしさを感じられる写真を選ぶ、ということです。
故人の人柄や、雰囲気など感じられる写真を選ぶことで、生前の思い出を振り返りながらお別れができますし、ふと遺影を見た時に故人との思い出を鮮明に思い出せます。

例えば、

  • 地位のある役職についていた方・・・引き締まった表情の写真
  • 穏やかで優しい表情が印象的な方・・・微笑んでいる表情の写真
  • ゴルフが好きな方・・・スイングしている全身写真
  • 趣味を楽しんでいる写真

などを選ぶと良いです。

しかし、仕事上での表情と家族の前で見せる表情では全く違う顔を見せる方もいらっしゃいます。
故人の人格を守るためにも、葬儀の参列者にどんな方がいらっしゃるかリサーチした上で選ぶと良いでしょう。

遺影にしたい写真が現像プリント写真、または写真データで選び方は変わる?

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説9

遺影にする写真は現像したプリント写真、または写真データと2パターンありますが、現像プリント写真と、写真データで選び方はほとんど変わりません。

ただし、現像したプリント写真の場合は、顔のサイズとピントが合っていれば問題なく使用できますが、写真データを選ぶ場合は、モニター越しで見ているものと、実際に印刷して見た時の仕上がりが変わる場合もあります。

ただし、画像サイズの面では変わるので、写真データの中から遺影写真を選ぶ際には注意が必要です。

データ写真の遺影の選び方の注意点

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説10

遺影としてスマホの中などにある写真データを使用する場合、その写真データの選ぶ上で以下の3点を確認してください。

  • ・適切な画像解像度であるか
  • ・ピクセルサイズは小さすぎないか
  • ・データ容量は大きすぎないか

これらに注意して選びましょう。
なぜなら、適切なデータサイズの写真を選ばなければ、画像が上手く読み込めなかったり、写真を引き伸ばした時に画質が粗く、顔がボケてしまったりするからです。

一般的な遺影のサイズである四つ切りサイズの場合は、1920ピクセル×2560ピクセルが推奨されています。
遺影を作る際にトラブルが発生しないように、データ写真のサイズに注意して選びましょう。

選んだ遺影の写真を加工修正することも可能

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説11

遺影として選んだ写真は、加工修正することもできます。
明るさや色味など、基本的な色味補正だけでなく、

  • ・美肌加工(シミやほくろの除去)
  • ・背景や服装の変更
  • ・不足部分の補填

などの加工修正が可能です。
「せっかく選んだ遺影写真に影が写ってしまっている!」
「おばあちゃんが気にしていたシワを少し補正してあげて若々しい写真にしてあげたい」
など、選んだ写真の加工修正をして、より美しい遺影を残してあげるのがおすすめです。

遺影を加工修正する際の注意点

遺影を加工修正する際の注意点として、過度な加工修正はしないようにしましょう。
顔の輪郭やシミ、しわなど、細かい部分まで加工修正ができるようになりましたが、あまりにもご本人と違った印象に仕上げてしまうと、違和感が出てしまいます。

ご自身で加工修正される際には、あくまでも本人との違和感を感じない程度に留めておくこととが大切です。

遺影写真を選んだら用途にわせて額縁やフレームに合わせてリサイズする

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説12

遺影として使用する写真を選び終えたら、その飾り方についても考えましょう。

遺影写真には

  • ・葬儀会場の正面に設置される「祭壇用」
  • ・お焼香用の香炉や抹香を配置する台に設置される「焼香台用」

の二つの用途があります。
それぞれの用途で使う写真はサイズが違うので、使用する用途に合わせてサイズ調整しましょう。

一般的に、遺影の用途別の写真サイズは以下となります。

  • ■祭壇用
  • └ 四つ切(よつぎり)サイズ(254mm×305mm)
  • └ A4サイズ(210mm×297mm)

  • のいずれか

  • ■焼香台用
  • └ L判サイズ(89mm×127mm)
  • └ 小キャビネサイズ(120mm×165mm)
  • └ Lサイズ(127mm×178mm)
  • のいずれか

どのサイズの額縁で飾るのかを決めたら、そのサイズに合わせて写真をリサイズしましょう。

親族が遺影を選ぶのは意外と大変!遺影は生前撮影がおすすめ

どんな写真が遺影に適切?遺影の適切な選び方を解説13

遺影はできる限り、生前にご自身で準備されることがおすすめです。
急逝した故人のたくさんある写真の中から、遺影を一枚選ぶということはとても大変な作業になります。
また、遺影を選ぶこと以外にも、葬儀に向けてやらなければいけないことがたくさんあるため、負担になってしまうのです。

就活の一環としてご本人があらかじめ遺影を準備しておくと、親族への負担が軽くなります。

遺影の生前撮影の撮影場所は写真館がおすすめ

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遺影写真を生前に撮影したい場合は、写真館での撮影依頼がおすすめです。
写真館でしたら、プロのカメラマンが

  • ・ピント合わせ
  • ・カメラ目線
  • ・画像サイズ

など、遺影にふさわしい写真をプロカメラマンが使う一流の機材で撮影してくれるので、失敗することもなく手軽に準備ができます。
また、背景加工やシミ・シワ取りなどの画像加工も行ってくれる写真館も多いため、ご自身で撮影するよりも画質が良く、綺麗に仕上がるのです。

写真館のプランによっては、衣装レンタルやヘアメイクなど、全てお任せできる場合もあるので、ご自身の納得のいく生前撮影が可能でしょう。

遺影の選び方のまとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、遺影の選び方について解説しました。

遺影に最適な写真の選び方は、理解できましたでしょうか?

故人らしい雰囲気の写真であることと、顔のサイズ感、ピントが合っているか、という点を意識すれば基本的には、遺影写真に決まりごとはありません。
しかし、カメラ目線であることや可能な限り直近で撮影した写真を選ぶことで、思い出を振り返りながらお別れをする、といった遺影本来の意味を成し遂げるのです。

趣味を楽しんでいるようなスナップ写真でも使えますが、遺影のために新たに写真を撮ろうという場合は、写真館でプロカメラマンに撮影してもらうことが良いでしょう。
遺影写真の撮影に慣れたプロカメラマンに撮影依頼することで、細かいアドバイスや画質の綺麗な写真を残すことができます。

どんな写真が遺影に適切か理解を深めることで、その人らしい綺麗な遺影写真が残せることを心より願っております。

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